受験合格の鉄則

よく浪人した子に、君は何回志望校の過去問を繰り返したのと聞く。また、たろう君に君は予備校に行ってるとき何回過去問を繰り返したのかと聞く。

すると一回とか、やってないとか信じられない答えが返ってくることがある。受かるほうがおかしいのではないかと思う。優先順位が違うのではないか。どうしてそういう学習をするのかが不思議なのだ。

20年ぐらい昔のことだが、自分のおじさんが郵便局の局長をしていて、部下の子に優秀なのがいて今度受験するから、面倒を見てくれないかということで直前に教えることになった。東大を受けるという。もちろん学校では一番の子だ。

少し問題を解いてもらったら,確かにセンスがいい。12月なので東大の過去問は何回やったのかと聞いたら、やっていないという。正直信じられない。どうしてやらないのと聞くと学校の先生が、過去問は同じのが出ないのでやらなくていい、予備校の予想問題をやったほうが良いというので、河合とか駿台の予想問題をやっていた。

説明して過去問やらせ始めたら、今度は直前講習という東京の予備校に、学校推薦でセンターが終わってから半月あまり東京出張。これで完全に計画が壊れた。

そして不合格。

センターで取れていたので慶応に受かったが、正直何やってるんだろうと思った。数点で落ちていた。

どこの予備校に行こうが、どこの高校に行こうが、受験の合格の鉄則は、過去問の分析と反復にある。難関だと一点にボーダーあたりだと信じられないほど沢山の人数が集まる。東大模試とか受けた人なら分かるだろう。

そういう中にあって、10年分3回ぐらいは繰り返すほうがいい。同じ問題は出ない。当たり前だろう。どういう問題が出るのか、何をその学校の先生は求めていて、どういう生徒に来てほしいのか、過去問には、そういうメッセージがある。そういうのが分かってまた学習すると力がつく。やらないとまずい。

陳腐だが、敵を知り己を知れば、百戦危うからず。

受験で一番怖いのは、方向性とやり方を間違うと永遠に受からない可能性あるということだ。難関だと特に学習方法と学習理論がある程度確立しないと難しくなる。

敵ぐらい知らないと話にならない。あっという間に本番を迎える。

何やってんだろうと思うような学習をしても成果は出ない。