先週は,春期講習と小中学生のテスト実施のため更新をお休みしました。
今回も大学入学共通テストの解説となります。
今回は,地理歴史・公民です。
赤字下線部が変更点です。
文系は2科目,理系は1科目の選択となることは,変更ありません。
2024年までは世界史Aなど2単位(学習時間70時間)の科目が選択できたのですが,2025年からは2単位の科目のみの選択ができなくなります。
数学と同様に試験範囲が量・質ともに無視できないレベルで増加することになります。
① 世界史,日本史
歴史総合の範囲からも出題されます。
世界史A+日本史Bが歴史総合とほぼ同じ内容となります。
つまり,世界史選択であっても日本史の,日本史選択であっても世界史の受験対策が必要となります。
世界史B,日本史Bは2年生からの2年分からの出題でしたが,歴史総合が追加されることにより1年生での学習内容が含まれることになります。
単位数は世界史Bの4単位が歴史総合+世界史探究の5単位となり,学習時間換算で35時間分の増加です。
日本史も同様となります。
② 地理
地理Bと地理総合+地理探究は,ほぼ同じ内容ですので影響は小さいです。
ただし,地理は「なんでもあり」の科目です。
他の教科との重複が多く,歴史,公民,英語,理科の知識や考え方を要求される学習が大変な科目です。
また,1年生での学習内容の増加,学習時間換算で35時間分の増加は世界史や日本史と同じです。
③ 公民
現代社会と同等の科目である公共を単独で受験できなくなります。
公民が苦手な生徒や理系から文系に変更した生徒は現代社会を選択することが多かったのですが,このような生徒が学習すべき量が多くなります。
2単位が4単位に変更となりますので,学習量は倍増(学習時間換算で70時間増加)です。
倫理や政治・経済は3年生で学習することがあるようですので,共通テスト対策の時間をいかにして確保するかが課題となります。