予習

予習をして復習をしなさい。予習をして復習すれば、できるようになるよ。これは、日本人なら一度は聞いたことがあると思う。

自分らも小学校時代聞いたことがあるし、今でもよく聞く言葉だ。学校のような集団授業。大学ならもっと大人数の講義形式。こういう形の場合、予習をして出るのとそうでないのとでは、理解度と記憶量に大きな差が出る。大体黒板なり,ホワイトボードの場合、書いてる時間と聞いてる時間があり、十分分からないのに消されて何も分からないで進んでいくことは多い。写すだけで、何も分からずさっぱりという経験は、たいていの人はあるだろう。

自分の塾も15年くらいは、講義と個別の併用だったのでよく分かるが、講義形式の場合、知識の伝達はかなりむつかしい。各人の理解度がどこまであるのか、確認しながらやるとしても全範囲を理解させるとなると神業的な技術がいる。授業だけで全員学力を上げる教師がいたら表彰状を差し上げたい。たいていは、理解できないままの子が出てくるのが普通だと思う。授業形式のいいところはあるが、十分理解理解出来る子供とそうでない子が出るのは現実だ。

学校の時間が長い。中学生も高校生も塾に来る時間とか限られている。授業中によく理解するためには予習をすべきだと思う。予習をして授業に出た子とそうでない子は塾生を見ていても大きな差が出ることが分かる。

特に数学や理科は予習して授業に出るのとそうでないとでは雲泥の差が出る。予習とか自分でできることかについては、人によるが自分だけでやるとなると相当きつい。

自分の塾では、8年かけて教科書の解説ができるシステムを開発してきた。特に数学と理科については充実した教材を開発してきたつもりだ。解説を塾で聞いて学校の授業に出る。そうすると学校が復習になる。この循環は大切だ。循環がいい子は、その科目は得意科目になっている。

予習をしないで授業に出るとどうなるか。理解できないままで授業は進む可能性が高い。宿題も出る。分からないが、提出しないと怒られたり、平常点といって定期の点数を引かれるので、答えを渡してあれば、答えを写して提出する。答えがないと、できる子ややってる子の答えを写す。こういう学習をしている高校生は多い。塾生に聞くとほとんどがそうだというクラスもあるという。こういう学習は、やらないほうがいい。考えるということができなくなってしまう。模擬試験と学校の定期の点数が違いすぎる子供が多い。

予習をした子は、授業中が確認になる。宿題も自力で早く済ませることができる可能性が高い。宿題が多い高校生は、予習をして出ないと悪循環が続く。

将来難関大とか狙う子には、中学から高校の予習をさせたい。中学も宿題が増えているらしい。親の理解がないとできないことだが、塾を長くやっていると、田舎の子の場合予習をしないと、学校行ってただけでは、宿題につぶされるのではないかと思うほどだ。自分の弱点をつぶしたり、自分なりの学習ができない。これでは、思考力を問う問題や自分のレベルにあった学習や復習ができない。拘束時間が長いから成果が出るかといえば、その逆だろう。旧日本陸軍や海軍と似たところがある。

教科書の予習はしたほうがいいと思う。田舎は、予習をさせてくれる塾に行くべきだと思う。そうすることで、学校の授業中も充実したものになるのだが。

旧帝大行った子が言った。そこでトップの子は、自分で予習をして大学の授業に出るらしい。予習は、大学にいっても大事だということだ。