基礎基本が本当はどういうものか

昨日月刊の大学への数学を読んでいたが、さすがにいい本だと思った。超ロングセラーだ。切り口が鋭い。難関大の理系の志望者は時間があったらの話だが、やってみる価値はあると思う。ただこういうのに間違って基礎も基本も出来ていない人が、下手に手を出すと大変なことになると思う。

昨日ほかの予備校からこっちの塾に来た子に予備校の講座のことを聞いた。基礎は教えてくれなかったのと。基礎講座といっても簡単な例題をやるらしい。これでは、根本的な解決にならない。だから伸びないのだと思う。

基礎とか基本が、簡単な問題とか例題とかそういうものと勘違いしている指導機関が多い。基礎講座とか基礎的な問題で構成されている。

数学なら、定義、定理、定理の証明と言うのが基礎だと思う。たとえば,余弦定理tとはなにか。どうして導けるのか、平行四辺形とはなにか、性質は何か、成立条件は、こういうのを正確にすぐ言える子供は少ない。こう言うのが基礎だと思う。」

こういう基礎基本というのがしっかり書いてあるのは、教科書しかない。教科書がレベルが低いか。とんでもない。昔東大に加法定理の証明問題がだされた。

勘違いしてたいして基礎も出来ていないのに、問題といたところで伸びが少ないのは自然のことだと思う。基礎基本ができたらたくさんの入試問題に当たって実践力をつける。それでいい。それも少なくてすむ科目もある。ほとんど基礎を身につけるのですむ科目だ。文系科目。

英語も単語と文法を覚えないとどうしようもない。単語を覚えていないと言うことは、文章が読めない確率が高いということだ。100語しか覚えていない子と1000語覚えている子5000覚えている子の差は大きい。自分の塾は、暗記させる仕組みを作っている。

基礎とか基本と言うのを身につけるのが、子ども任せで、問題演習とか宿題とかに時間をかせる指導機関が多いと思う。

うちの塾は、教科書の予習をさせますよ、単語を暗記させますよ。まともなそしてもっとも大事なことを宣伝文句にしたところで、一部の賢者しか惹かれないだろう。笑

講座受けるのが好きな人は、受かりにくいと思う。最終的には、自分の力で解くのが本番だからだ。

塾生で浪人の子がポツリと言った。基礎が分かってきたら学習が楽しくなった。基礎とか基本を身につけるというのは、簡単なことではないと思う。

口で言うのは簡単。基礎基本が大事だという。でもそれを現実に身につけさせることは工夫が無いと子供たちを伸ばすのは無理ではないだろうか。伸びても大きくは伸びないと思う。

この塾が子供たちを大きく伸ばす確率が高いのは、基礎を徹底して身につけさせられるからだと思う。

あと過去問を徹底して繰り返させるのもあると思う。

でも究極は、子供たちの意識をかえることだと思う。意識を変えるにも道具が無いとかなりむつかしい。瞬間的には変えても続かないからだ。