F大先生

自分の塾はパソコンで解説教材を作っている。全科目作るというのが自分の目標なのだが、自分らが作るしかないが、どうしても苦手な科目や自信のない科目は、ろくなものができない。

そこで自分の塾出身で、理科と数学ができたF先生に頼んで理科を作ってもらっている。大学は旧帝大だが、英語と国語が得意なら東大も余裕で入ったとおもう。

大学時代休みで塾に来てレポートを書いてもいいかというので、いいよと言った。何も見ないですらすら何か書いている。何を書いてるのと言うと、大学の宿題レポートだと言う。何も見ないですらすら書けるのにはおどろいた。

またその当時、化学が得意だと言う塾の講師がいた。彼が、化学の質問をF先生に聞いたら、返ってきた答えの深さに驚いて、自分のレベルとまったく違う小学生と大学生の違いほどあるとなぜか落ち込んでいた。

先日高校入試の難関対策の数学の答えがおかしいとおもい彼に解いてもらったら、即答だ。やはり答えが違っていた。かなりむつかしい問題だ。旺文社に言おうか迷っている。

解説の内容を聞いてみても正直こんな分かりやすいなら、これを聞いて分からないほうが分からないとおもうほどだ。塾生に聞いても分かりやすくて、某衛星予備校授業の先生よりずっと分かりやすいと熊本校の塾生が言っていたらしい。しかもまったくいばったところがない。

すごいのは、日本史も詳しいのだ。自分がわざと細かい日本史の逸話を3つ振ったら全部知っている。何でそんなにずっと覚えていられるかが不思議だ。楽しみながら学習をしているからだと思っている。

自分の出身高校の同窓会が、卒業20周年で模擬授業と言うのをやった。むかしお世話になった数学の先生が、直角三角形の合同条件はとみんなに質問された。100人近くいたが、答えられたのは自分だけで、さすが現役と冗談を言われたくらいだ。東大や医学部出た人でも20年経つとそんなもんなもんなのか不思議におもった。彼も同じくらいの歳になっている。

どうしてあんなすごい学力を維持するどころか進化していられるのか不思議だ。大学生が、大学の数学が分からないと言うのでF先生が塾にたまたま来ていたので聞いたらしい。大学の教授より分かりやすいと喜んでいた。知れば知るほど驚くことが多い。

F先生は、塾の講師ではない。ほかの仕事をしている。世の中にはすごい人がいる。塾や学校で仕事をしていない人のなかには、本当の実力があって教え方のうまい人がいるかもしれないが、F先生は別格だとおもっている。

だから、F先生とは呼ばず、F大先生と言うことにしている。でもこのごろ塾内では、大先生がいろんな人の愛称になっている。だからF大明神と格上げを考えている。