バランス

受験勉強において特にバランスが大切だと思う。受験科目は複数科目ある。合否もほとんど綜合点で決まる。ひとつの科目が抜きん出ていても、苦手があると足を引っ張られる。特に難関では、苦手科目があるとかなり危険だ。

バランスよく学習するというのは、簡単そうで実はむつかしい。好きな科目は良くやるが、苦手科目はなかなかやらない。分からないだから、できない。そして点が悪い。ますます嫌いになる。因果応報なのだが、苦手を克服するのは容易ではない。なぜかと言うと基礎のいれこみが足りないのが、苦手の原因。その基礎の入れ込みには相当な時間と本人の自覚と根性が必要なのだ。学校の授業を聞いているだけだと、高校分野になると苦手はほとんど苦手で終わる可能性が高い。興味とか楽しさ味わう前に量が多いのがひとつの原因でもある。

また、ひとつの科目においても、内容のバランスが大切だ。つまりインプットとアウトプット。基礎の入れ込みと問題演習をよく考えて学習しないと伸びない。

学習は、やり方とか時間配分を考えないとまずい。計画立てるにしても、科目間のバランス。科目内の学習内容のバランス、そういう配慮が必要だ。そして受験では、やり方を考えないとモグラたたき状態になる可能性が高い。

ひとつの科目に力を入れました。伸びました。でも他の科目はだいぶ忘れました。総合的には伸びませんでした。こういうのが多い。実は、むかし自分も同じだったから良く分かる。

それではどうするのか。ひとつの科目にかけ、仕上げる時間を短くするか、または根性と努力で学習時間をふやすしか残されていない。塾生も自分のことを考えても苦手を根性だけで克服するのは現実は困難だろうと思う。

人間は、忘れる動物だ。 これを考慮に入れないとうまくいかない。

短い時間でも本を高速で読めれば、複数の科目を学習できるようになる。短時間で、特に基礎のいれこみができるようなやり方をとらないと、特に5教科7科目の国立大入試は、モグラたたき状態になる可能性が高い。基礎のいれこみは本人まかせと根性論が多く、無策なのが今の教育に多いような気がする。一回ぐらいの説明で理解し覚えられる人間のほうが少ない。教えました。覚えてるでしょう分かるでしょう。こういうのが多い。現実は、違う。

バランスよくやるのが大切だと言うのは、受験だけではない。これが崩れるとろくなことはない。人生バランスが根本だと思う。