義理堅い塾生

高校時代に教えていた生徒でお茶の水女子大に合格した生徒がいた。その子は、入学したときは100番ぐらいでお茶大どころか国立ぎりぎりだった。素直で言われたことをよく聞く子で、高3になったら上位につけてきた。目標をお茶大に設定したが、センターはボーダーより40点ぐらい足りなかった。しかし二次対策をずっとしてきたので、学校の進路指導を無視して受験、合格した。その子は、卒業して県庁に入り、はじめてのボーナスをもらった。そのとき塾に来て、私に封筒を差し出した。これ何と聞くとボーナスの一部だと言う。そんなの受け取れないと言ったが、ぜひ受け取ってくれと言う。今こうしてボーナスをもらえるのも先生のおかげだと言う。ありがたかった。こんなに義理堅い生徒もいるものだと、胸が熱くなった。